白山登ってきました

といっても途中までですが(でも800mくらいの標高差足で登ったぞ)。
今まで崩壊地めぐりをするにあたって幸田文の「崩れ」を参考に地図等でで場所を調べながらぽつぽつと見てきたんですけど、この白山って取り上げられていないんですね。なので、いままで完全にスルーしてきた場所なのですが、同人誌作るに当たって改めて崩壊地の事調べてみるとどうやらここ凄そうだということが分かってなんとか行けないかと思ってたんですよ。
で、この週末どうやら天気は持つらしいということで本のリミットと梅雨の事を考えると行くなら今しかない!ということで寝袋車に積んで石川県まで行ってきました。土曜日は移動と下見、日曜日の朝から登ってお昼までに下山しようというスケジュールで行ってきたのですが、その1日目に下見で登山基地の別当出合まで車でのぼる途中、つづら折りの山道を抜けて視界が開けたときに眼前に広がった光景がこれ。

いや、この砂防堰堤群を見たとき、ここは確かに来るべきだったと思ったですよ。
崩壊地って突き詰めれば災害の現場であり、今まさにそれに立ち向かっている現場なわけです。その生々しさというかどうする事もできないようないたたまれなさというのが崩壊地の魅力だと僕は思っているのですけど、それに加えて日本三名山の一つに数え上げられる一大観光地という全く別の要素がとなりあっていて、なんというか非常に混沌とした不思議な場所でした。立山とか日光男体山とか観光地のすぐ隣に有る崩壊地っていうのは今までに見て来た中で確かにあったんですけど、そういう場所ってどこか一線引かれていてこれほど混ざり合ってないんですよね。
ちなみに、ここ数年の間にも大規模な土石流が発生して登山道の吊り橋が流出する等、現在進行形で災害が発生してる場所だったりする訳です。それもこれもこんなに高地なのに地すべり地帯だからとかいろいろあるそうなんですが、あとでちゃんとまとめる。っていうか原稿書かねば。

ちなみにこれは源頭部にある柳谷砂防堰堤群。無人化施工を全面的に導入して工事を行ったのだとか。