スバルの工場に行ってきた


愛知に豊田市があるように、群馬にはスバル町がある。そう、群馬で車といったらスバルだ…と言うわけでもないが、地元(といっても、自宅からは結構離れているんだけど)の自動車メーカー、以前からなんとなく気になってはいた。そんな折、以前日産の工場見学でお世話になったもぐもくかつみさんが管理するmixiの「日産マーチ」のコミュニティで見学OFFをするという事で参加してきました。という事で、以下レポート(工場内撮影禁止という事で写真はありません。ビジターセンターはOKだったんですけどあんまりとらなかった)。
集合は現地・群馬県太田市にある「富士重工業 群馬製作所 矢島工場」という事だったので、若干躊躇いつつ工場の正門から車で入る。受け付けの人に今日見学させていただく者だという事を告げると正門のすぐ脇にあるビジターセンターの駐車場を案内される。車をとめてビジターセンター(建物は新しくてきれい)の中に入ると幹事の方が待っていた。
メンバーが集まったところでまず説明のビデオを見る。今日見学する矢島工場には、鋼板から車のボディのパーツを成型するプレス工場、それを溶接等でくみ上げるボディ組立工場、ボディに塗装を行うペイント工場、そしてボディに内外装を取り付けて自動車としてくみ上げるトリム工場があり、今回はペイント工場以外について見学するそうだ(ペイント工場は防塵対策の為に中にあまり人を入れられない為見学コースから外れてるとの事)。
まずはバスに乗りプレス工場の前まで移動する。昭和44年に立てられた工場という事で割と年季が入った感じ工場建屋が立ち並ぶ。バスが止まる直前に解説員さんが、「あれはバンパーを運んでいる無人の運搬車なんですよ」と横道の奥の方に止まっているカートについて説明していた。無人の車が屋外を走っているっていうのはなんだか未来っぽい。
建物外についている見学者用の工場入り口からプレス工場内に入る。扉を潜ると轟音とまでは行かないもののかなり大きな音が建物内で反響して響き渡っていた。見学途中社内の呼び出し放送があったのだが機械の音と反響でほとんど聞き取れなかった。働いている人はよく聞き取ることができるなぁなんて思った。見学用の通路は工場の高いところにあり上から工場内を見ることになるのだが、下を覗くと巨大な機械の合間を縫って人が通る通路があると言った風情で、こりゃ部外者が入る余地はないなぁという感じがした。最初の説明で工場としては1分間に1台の生産能力なのに、プレス工場は1分間に12台分の生産能力があるという説明があり、プレス工場だけ不釣合いだなぁと思っていたのだが、金型を切り替えたりするために機械を停止する時間がとられるからという事なのだろうか。実際一台のプレス機は止まっていて、頭上には金型を運んだりするのであろうクレーンが行ったり来たりしていた。
プレス工場を抜け、半日分のストック(でも結構広いフロア)があるプレス成型した部品の倉庫の上を超えて、ボディ組み立て工場へと進む。いきなり目の前に広がったのは、銀色に光る車のボディの列だ。ただ、ボディといってもまだ側面の部品が組み立ててあるだけで屋根やドアはついていなくて、その先の見学コースからそういった部品をロボットが溶接して取り付ける、いかにも自動車工場といった光景を見ることが出来る。それにしても物言わぬ車のボディが上からつるされてずらっと並んでいる光景と言うのは、自分を組み立ててもらう順番をじっと待っているみたいでちょっと面白い。
この後組み立てたボディはペイント工場へと運ばれるのだが、前述の通りその工程は見ることが出来ない。ちなみにラインの距離は生産工程の中で一番長く一番時間がかかるのだそうだ。
で、見学は最終的な組み立てを行うトリム工場へと進む。内外装を組み立てるのはさすがに人手じゃないと無理なようで結構な人数の人が働いている。人が組み立てるという事で、部品の高さが上下に移動したりといったところは以前見学した日産の工場でもあったが、やはり効率を求めるというのは、こういった細かいことの積み重ねなんだろうなという気がする。で、そうこうしているうちに気が付くと検査ラインである。ローラーの上に乗り画面の指示を見ながら実際に動かしてテストするのだが、テストが終わった後飛び出すように次の工程に車を動かすのは、慣れてるから出来る芸当なんだろう。
とまあ、一通り工場の中を見学してまたもとのビジターハウスへと戻ってくる。で、ここにはスバルの往年の車が展示されており(すべて動くそうで)一番最初に展示してあるのが上の写真にあるスバル360。ボディのクリーム色と天井のこげ茶がプリンみたいでかわいい。その他歴代のスバル車をみて、いいねぇ、うんうんと見ているうちに見学は終了、結構濃い2時間でした。
スバルの工場はすべて太田周辺にあり、全国のスバル車はすべてここから作られているそうだ。普段見かけるレガシィインプレッサが元をたどればあの建物の中でつるされていたというのはなんだかちょっと途方も無くて変な感じがする。まあ、地元にこういう工場があってこんな風に車を作ってるんだなぁという事を実際見るとスバルってなんかいいなぁ、次はスバルかなぁなんていう事を思ったのでした。
あ、駄目ですか。いろいろと。

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